2012年3月6日火曜日

J2キャンプリポート〜宮古島出身Jリーガーは?〜

ヴォルティス、鈴木・上里存在感光る。
宮崎市の県総合運動公園サッカー場での2次キャンプでチーム戦術を高める徳島ヴォルティス。練習試合でもメンバーは固定せずに特徴や組み合わ せを探っており、各選手が意欲的に切磋琢磨(せっさたくま)する日々が続く。レギュラー争いが過熱する中、存在感が光るのがFC東京から加入したFW鈴木 とMF上里。J1昇格へ勝負をかけるチームの核となりつつある。
 
 左前線で攻撃の組み立てに絡み、右中盤で献身的な守備を実践。フリーランニングでスペースを作り、チャンスと見ればシュートを狙う。流動的にポジションを変える鈴木の運動量は豊富だ。横浜M、大分との練習試合でもその動きはピッチに連動性を生んだ。

 鈴木がスピードを身上とするなら、上里は距離を自在に操る巧みな左足キックと視野の広さが持ち味。ボランチとして中盤でためをつくりゲームを落ち着かせる一方で、相手選手を動かして疲れさせることまで念頭に置いたダイナミックな展開をチームに持ち込む。
 周囲とのコミュニケーションを意識してトレーニングに励むキャンプ。鈴木は19歳のFW金宗旻(キム・ジョンミン)とより良い連係について話し合う姿が目立ち、上里は攻撃陣が気持ちよくプレーできるようにとパス配球に気を使う。

 ともに昨季、J1昇格と天皇杯制覇を成し遂げたFC東京に所属。鈴木はリーグ18試合と天皇杯5試合、上里はリーグ17試合に出場し、攻撃陣の選択肢を広げるプレーで貢献した。

 そして次に選んだ徳島での昇格チャレンジ。鈴木は「FC東京と比べて、ということはもうしない。カズ(上里)ともそう話したんです」と言う。真意は 「FC東京にはFC東京の良さがあり、徳島で感じるのは個人個人がそれぞれに武器を持っているということ。それを良い形で引き出し合えるような攻撃をして いかなきゃ。チーム全体で理解を深め、同じ方向を向いてリーグ戦に臨む」。上里も「みんなで意思統一を図りながら、徳島の良さを最大限に伸ばして戦ってい きたい」と言い切る。

 徳島でJ1舞台へ。3月4日に開幕する2012年シーズン。使命と渇望が2人を突き動かす。
【写真説明】スピードが武器の鈴木(左)と長短自在のキックが持ち味の上里=宮崎県総合運動公園サッカー場

0 件のコメント:

コメントを投稿